BOSSの独り言3

Big Island & Argos Entertainment社長の独り言

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東京~君と出逢えた街~8

~もう恋しか見えない~

遥夏が近づいてくる。

街のノイズが一瞬消えた。

裕二の鼓動だけが、ドクン・・・ドクン・・・と体中に響いてた。
いや、鼓膜の奥で大きな津波のように押し寄せていた。

「は~い」
いや・・・違う。

「ご無沙汰」
これも・・・違う。

「あれ?どっかで会ったっけ?」
もっと・・・違う。

う~ん・・・この場面では、何が一番自然なのか??

爆音の鼓動の中、裕二は自問自答していた・・・

答えは出ない・・・
母が言ってた言葉が過る・・・
「優柔不断は嫌われるわよ」

ど・ど・どうしよう・・・

「裕二君だよね」

ハッと我に返った瞬間、目の前に・・・
あの向日葵の笑顔が、思案顔の裕二の顔を覗き込んでいた。
それも・・・かなり怪訝な疑わしい顔で・・・

「な・な・何でしょうか?」
余りの突然の予期せぬ展開に・・・
思わずファルセット気味に・・・
うぅ・・・語尾が上がって疑問系になってしまった。

・・・・・・・・

気まずい空気と沈黙が渋谷の街のノイズを掻き消す。

やばい・・・この場を切り抜けなければ・・・

「は・は~い」
思わず・・・右手も上げてしまった・・・
怪しい異邦人のような作り笑顔まで添えてしまった・・・

万事休す。

「裕二君て面白いね」
クスッと笑みを添えて、遥夏の声が微妙な空気を破ってくれた。

裕二の耳に、体に、街のノイズがスッと戻ってきた。

・・・・・・

何かを言わなければ・・・
言葉が出てこない。
遥夏の笑顔に・・・
心ごと、魂ごと吸い込まれてゆく。

こんな感覚は初めてだ。

「捜してくれてたの?」
総てを見透かしたような遥夏の声が胸に刺さった。

「うん、ずっと、待ってたんだ」
自分でも驚くほど、素直な言葉が口をついた。
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  1. 2008/02/01(金) 23:59:57|
  2. 東京~君と出逢えた街~

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プロフィール

BOSS@康記

Author:BOSS@康記
<池永康記>
山口県出身、12.7生、O型
バンドのベーシストとして上京。
バンドの夢破れ作詞家に転身。
松崎しげる、柳ジョージ、
世良公則、織田裕二、小野正利、
class、井上武英、MITSUO、
河内淳一、長与千種、等
10年間で、300曲余りを提供。
94年~アサヒスーパードライCM
プロデュースを切っ掛けに・・・
マルチプロデューサーに転身。
独自のプロデュースワークは・・・
唯一無二の変な手法との噂(笑)
近年、作詞家復活の兆し・・・
㈱Big Island
Argos Entertainment㈱
代表取締役らしい・・・(笑)


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